<鳥 類>

 鳥類は,今のところジュラ紀後期(1億5000万年前)に出現した始祖鳥(下図)から始まると考えられている。飛翔のために,中空の骨格(下図)羽毛・風切羽を発明した鳥類であったが,当時,彼らの出る幕はなかった。空はすでに翼竜によって支配されていた。白亜紀に入っても翼竜の時代が続き,翼の全長が10mを越えるものもいた(下図)。ところが,恐竜と同様,中生代で絶滅してしまった。そして鳥類の出番が回ってきた。羽を使って飛ぶという独自の進化を成し遂げた鳥類は,新生代で成功した脊椎動物の一つであろう。今や,空は鳥の天下であり,数千kmに及ぶ大陸横断するものも多い。


始祖鳥の化石(全長約1m)


     始祖鳥(復元想像図)


中空状の骨


白亜紀の巨大翼竜プテラノドン,翼長約10m(復元想像図)

 

 

<哺乳類と鳥類を魅了した果実

 哺乳類鳥類にとって,被子植物は重要な食糧源である。被子植物はここでも両者とうまく手を結ぶしくみを発見する。それが果実である。つまり,昆虫によって受粉してできた種子を美味しい果肉で覆った。種子の完成を待って果肉を熟し,それを食べた動物によって,消化されない種子を肥料(糞)付きで遠方へ運ばせる作戦である。この作戦は見事に的中し,数多くの哺乳類と鳥類がそれに参加している。花に実を結ばせた被子植物は,哺乳類や鳥類とも共生し,その勢力範囲をさらに広げた。

 

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