D N A の 構 造

 

 DNA(デオキシリボ核酸)RNA(リボ核酸)はその名が示すように核酸という成分である。

核酸は,塩基と五炭糖とリン酸の結合したヌクレオチドが構成単位となり,それが多数重合し

てできた高分子化合物(ポリヌクレオチド)である。DNAのヌクレオチドでは,五炭糖(デオキ

シリボース)1種類の塩基がRNAのそれと異なる(核酸のページ参照)................................

 DNAは,2本のヌクレオチド鎖が塩基で対合しながら並んでらせん状に巻いた,二重らせん

構造をしている。二重らせん構造には次のような特徴がある(下図参照)。.....................................

@ 2本鎖はたがいにヌクレオチドの結合が逆向きになっている(逆平行鎖)。つまり,五炭
 糖とリン酸の結合(ホスホジエステル結合)が,5’末端→3’末端と3’末端→5’末端の
 方向
になっている。.....................................................................................................................................

A 塩基にはアデニン(A),チミン(T),シトシン(C),グアニン(G)の4種類があり,2本
 鎖の間で塩基対を形成している。塩基対の形成には法則性があり
,AとT,CとGが対
 なっている。そして塩基対の間は
水素結合と呼ばれる弱い化学結合で結ばれている。...

B 二重らせんは普通,右巻きで約10塩基対で1回転している。回転によって狭い溝と広
 い溝
ができる。2重らせんの直径は約2nmである。.......................................................................