核 小 体(仁)

核小体(nucleolus)は静止期の核内に見られる最大の構造体で,円形も

しくは楕円形を呈する。電子顕微鏡でみると,A電子密度の低い繊維状域,B

電子密度の高い繊維状域,C多くの顆粒状域
3領域が区別できる。     
 

           

 

 核小体では,rRNAが盛んに合成され,細胞質から取り入れたリボソームタ

ンパクと結合して,リボソームが組み立てられている。いわばリボソームの製

造工場である。
ここで作られたリボソームはまだ未完成で,核膜孔を通って細

胞質へ輸送された後,機能的なリボソームになる。                
 


rRNA遺伝子の転写によって合成されつつあるrRNA(上下に伸びる鎖)

(核小体に特殊な処理と染色をして観察した電子顕微鏡写真)