<3>独立の法則
 
二遺伝子雑種の実験結果を遺伝子型を用いて示すと,下図のようになる。 前述の種子の形に関する対立遺伝子(R,r)をそのままに,子葉の色に関する対立遺伝子(黄色にする,緑色にする)を追加してある。

ここで注意すべきは,2対の対立遺伝子が別々の相同染色体の組に在ることである。これを条件とすると,2対の対立遺伝子は,分離の法則に従って,それぞれ独立に行動するので,図に示すような配偶子の種類になり,出来る個体は表現型の実験結果と一致する。
 このように,対立遺伝子が何対あっても,それらすべてが異なる相同染色体の組にある場合,各対の対立遺伝子は互いに影響しあうことなく,独立に配偶子に入り次世代へ伝わる。これが「独立の法則」である。

 

[参 考]三遺伝子雑種の遺伝 (3対の対立形質の交雑)の 場合も同様に,メンデルの遺伝法則が成り立つ。例えば3対の対立遺伝子をA とa,Bとb,Cとc とすると,の表現型の分離比は次のようになる。
〔ABC〕:〔ABc〕:〔AbC〕:〔aBC〕:〔Abc〕:〔aBc〕:〔abC〕:〔abc〕=
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