5月1日に掲載した「国鳥」の中で説明したもう一つの国蝶であるオオムラサキの番いをベッカーで撮れた。
 求愛しながら追いかけっこしている雌雄がケヤキの梢近くを飛んでいた。それに気がつき,いつものように「おいで,おいでー!きれいだねー!」と何度も呼びかけたところ,雌雄とも庭に降りてきて写真を撮らせてくれた。嘘のような本当の話。私は,蝶の聴覚を信じていていつも呼びかける。特にこの蝶は気が強いので通じるような気がする。
 写真のように,雄は青紫色の羽部に白紋が映える蝶で,全体的な配色も気品がある。羽化したばかりだと青紫色部はもっと鮮明。雌は雄より大型だが,褐色の地に白か黄色の斑紋がある目立たない蝶である。かって日本昆虫学会が国蝶に選定した大型蝶。