このフウラン(風蘭)は10年前に知人から頂いたもので,毎年可憐な花を咲かせる。フウランの花は,花びらの一部がチューブ状に変形した長い距(きょ)を持ち,その中に蜜をためる。
その蜜を吸うため,長く伸びた舌(ストロー)を進化させたガ(蛾)がいるらしい。写真の赤矢印からストローを入れて蜜を吸うと頭部に花粉が付着し,そのガによって同じランに花粉を運ぶことができるわけである。
このように生物同士がお互いwin・winの関係を保つように進化することを共生進化という。熱帯のランでは距の長さが20~30cmに達するものもあり,そこに長いストローを入れているガの写真を見たことがある。