酸素発生型光合成のバクテリア(27億年前)

 

  酸素発生型光合成能を持つバクテリアはシアノバクテリア(ラン藻類)と呼ばれ,ストロマトライトの化石から発見された。ストロマトライトはシアノバクテリアが長年月かけてつくったコロニー状の構造物で,内部に美しい縞模様が見られる( 下図 1)。 当然ながら,ストロマトライトの化石は光がとどく浅海の地層から産出される。現存する有名なストロマトライトとして西オーストラリアのシャーク湾ハメリンプールがある(下図 2)。



図1 ストロマトライト化石の断面

図2 現存するストロマトライトのコロニーとシアノバクテリア

 太陽の光エネルギーを利用して二酸化炭素と水から有機物を生合成し,それを分解して得られるエネルギーで生活する独立栄養生物の誕生である。つまり,シアノバクテリアは自らの手で無機物と有機物との間の循環系を確立した(下式の詳細図リンク)

 このバクテリアの出現は従属栄養バクテリアの存続を可能にしたばかりでなく,生物進化上きわめて重要な意味を持っている。後にこの光合成の仕組みをもとに真核生物の植物が進化し,シアノバクテリアとともにすべての動物の生存を保証する生産者となる。また,光合成によって放出される酸素は ,後に形成される生物圏(酸素呼吸の獲得やオゾン層の形成など)に計り知れない恩恵を与えることになる。