ヒトの発生過程
〔A〕受精から着床までの経路と,第1週目胚 卵巣から排卵された卵(直径約0.1mm)は,ラッパ管から輸卵管に入り卵管膨大部で受精する。受精卵は卵割を繰り返しながら,卵管内の繊毛運動で子宮に向かって移動する。受精後約7日目には胞胚(胚盤胞)となり,子宮内壁に付着(着床)する(下図)。
<移動経路> |
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<第1週目胚:着床まで> |
左図E:着床した胚盤胞では,外側の栄養芽層は子宮壁に柔突起を伸ばしながら将来胎盤を形成する。内側の内部細胞塊は胎児に分化する胚細胞で,この細胞を元に新たに個体形成がスタートする。 *ES細胞(胚性幹細胞)とは,内部細胞塊だけを取り出して培養した未分化な株化細胞をいう。培養条件を変えることによって様々な組織・器官に分化させる研究が進んでいる。 |
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